「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい
それから更に2年の月日が流れていた。
ジュウドは25歳になっていた。
「俺……結婚も出来ずにこのまま森で死ぬのか……」
ジュウドは独り言ちりながら空を見ていた。
「また団長がブツブツ言っているぞ」
「剣を振るっている時は格好いいのにな」
「魔獣が出ればシャキッとするだろ」
「魔獣なんて、ここ数日見ていないぞ」
「「…………」」
漆黒の森はここ数年で、更に静かな森となっていた。魔獣の出現も少なく、森で暮らす人も増えてきた。
「ジェシカ嬢、どこに行ってしまったんだ」
「まるで消えたしまった恋人を呼ぶような声音ですね」
そう言ったのは副団長のルノアだ。
「ルノア、ジェシカ嬢は今年で17歳だ。どんな女性に成長しただろうか?」
「さあ?一応魔王ですし、怖い感じなのではないですか?」
「ジェシカ嬢は漆黒の黒い髪に、青い瞳だったのだろう?美しく成長したんじゃないのか?」
「団長、妄想が過ぎますよ」
「ジェシカ嬢の青い瞳と俺の青い瞳、どちらの方が濃いのだろう」
「まるで魔王に恋をしているかのようですね」
「…………」
「団長、否定して下さいよ」
「だが、ずっとジェシカ嬢のことを考えているんだぞ。7年間ずっと俺はジェシカ嬢のことを思ってきたんだ」
ジュウドの言葉にルノアは呆れてしまう。