「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい

「団長これでも飲んでジェシーちゃんことは諦めて下さいっす。一線を越える前に、もう会わない方がいいと思うっすよ」

 ジェシーを諦める……。

 俺にそんなことが出来るのか?

 無理だ。

 せめて見守るだけでいいからそばにいたい。

 しかし、ジェシーが年頃になり男を連れてきたら?

 俺はどんな行動をとるだろうか?

 相手の男を殺してしまうのではないだろうか……。

「ダメだ……無理だ……」

 俺は小さな声でそう答えた。

 諦めるのも、見守るのも無理だ。

 俺の隣でジェシーをこの手で守りたい。

 誰かに守らせるなんて考えられない。

 奥歯を噛み締め「くそっ」と行き場のない思いを口にした。

 
 それからというもの、ルノアとレンの監視が始まった。俺がジェシーに会いに行かないよう見張っているようだ。二人の目を盗み町に出ようとすると二人につかまってしまう。そんな日々が続き、気づけば一カ月が経っていた。

「団長、そろそろ諦めて下さいっすよ」

「…………」



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