幼なじみ注意報
軽い調子で言いながら、視線が降る。
まるで逃げ場を塞ぐみたいに。
「あの流れで変に突っ込まれた時、絶対テンパって失言してたでしょ?」
「それは……」
一瞬、言葉に詰まる。
否定したいのに、反論する材料が見つからない。
あの場で冷静に対処できるだけの自分のイメージに自信はない。
でも、それでも。
「だからって!」
思わず気持ちが前に出て、指を突きつける。
「だからって、あの答えはないでしょ!」
威嚇する犬みたいに吠えた。
勢いをなくすと、負ける気がした。
「じゃあなに?」
尊は柔らかく目を細めると、僅かに身を起こして、わざとらしく首を傾げる。
「『実はファーストキスの相手は俺です』って正直に言った方が良かったわけ?」
「……っ!」
心臓の鼓動がどくん、と強く跳ねる。