日向家の諸事情ですが。




「あのねっ、カーテン!」


「カーテン…?」


「ここっ、ちょっと暗いから!このあと照明も取り換えてっ、そしたらカーテンも全面替えても……いいかな…?」



どんな感じにしたいかイメージは決まってる。

もしこれで許可が取れたら、さっそく通販サイトでポチッとする予定だ。


断られることも見越して下手(したて)に下手に出るわたしに、彼は背中を向けてしまう。


ああどうしよ……、やっちゃったかも…。



「メイドはおまえだ。この屋敷の世話はおまえに任せる」


「…え…、って、ことは…」


「好きにしていい」


「っ!あっ、ありがとうアニキ…!!」



「アニキはやめろ」と言いながらも、その背中は嫌味がひとつも無かった。


この時間は三男の楓くんは学校へと行っているため、お留守。

大学生のアニキこと識さんは跡取り息子としての事務作業もあるらしく…。



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