利害一致の同情婚 ~カタブツ航空自衛官は契約妻を溺愛する~
* * *
「……私、一カ月くらい前に、北海道へ逃げてきたんです。こっちには、祖母や従兄が住んでいるから」
聞かせるつもりのなかった話を始めてしまったのは、長く会っていなかったとはいえ忘れていなかった、東坂さんへの信頼感からだろうか。
一度話し始めると止まらず、私がここへ来た経緯をすべて話していた。
「悔しいけれど……もうどうしようもなくて」
住んでいた付近の病院中に、謂れのない悪評がばらまかれていた。自宅から一歩外に出ると、変な目で見られているんじゃないかと怖くなったほど。
すべて話し終える頃には、再び涙が溢れてきた。
「私を快く迎えてくれた祖母には、本当に感謝しているんです。でも、仕事を手伝っているとはいえ、このまま甘えてしまっていいのかなって。祖母自身も私にいい人を見つけてほしいと思っているのを感じるんですけど……もうそんな気にはなれない」
色恋沙汰は、もううんざりだ。
感情のまま吐き出したから、要領をえなかったかもしれない。でも東坂さんは、最後まで静かに聞いてくれた。
「そうか」
そのたったひと言が、私のすべてを肯定してくれるように感じられた。
しばらく沈黙が続く。
私は感情が静まるのを待ちたかったし、彼の方はなにかを思案しているらしい。
「……私、一カ月くらい前に、北海道へ逃げてきたんです。こっちには、祖母や従兄が住んでいるから」
聞かせるつもりのなかった話を始めてしまったのは、長く会っていなかったとはいえ忘れていなかった、東坂さんへの信頼感からだろうか。
一度話し始めると止まらず、私がここへ来た経緯をすべて話していた。
「悔しいけれど……もうどうしようもなくて」
住んでいた付近の病院中に、謂れのない悪評がばらまかれていた。自宅から一歩外に出ると、変な目で見られているんじゃないかと怖くなったほど。
すべて話し終える頃には、再び涙が溢れてきた。
「私を快く迎えてくれた祖母には、本当に感謝しているんです。でも、仕事を手伝っているとはいえ、このまま甘えてしまっていいのかなって。祖母自身も私にいい人を見つけてほしいと思っているのを感じるんですけど……もうそんな気にはなれない」
色恋沙汰は、もううんざりだ。
感情のまま吐き出したから、要領をえなかったかもしれない。でも東坂さんは、最後まで静かに聞いてくれた。
「そうか」
そのたったひと言が、私のすべてを肯定してくれるように感じられた。
しばらく沈黙が続く。
私は感情が静まるのを待ちたかったし、彼の方はなにかを思案しているらしい。