雪の音色に包まれて
そういえば不思議だった。

僕は8歳から20歳になり、身長が伸びたし、見た目も変わった。

なのに雪音(ゆきね)さんは12年間、まったく歳を取っていないように見えた。

氷月(ひづき)
「僕が小学生の頃は20歳くらいに見えた。」

愛冬(まふゆ)
『20歳かぁ…子どもから見たら立派な大人だね。』

氷月(ひづき)
「それがさ…雪音(ゆきね)さんは去年逢ったときも、僕が子どもの頃と変わってなかったんだ。」

愛冬(まふゆ)
雪音(ゆきね)さんは歳を取っていないってこと?』

氷月(ひづき)
「かもしれない。」

愛冬(まふゆ)
雪音(ゆきね)さんに逢えるのは本当に冬の間だけ?』

氷月(ひづき)
「うん、それも初雪から雪解けの間だけ。」

愛冬(まふゆ)
『ふーん…もしかして雪音(ゆきね)さんは”雪の妖精”だったりして。』

氷月(ひづき)
「はは、まさかね。確かに初めて逢ったときはそう思ったけど。」

愛冬(まふゆ)
(何よあんた……そんなにキラキラした眼ができるんじゃないの。雪音(ゆきね)さんが羨ましいなぁ。氷月(ひづき)のキラキラした眼を独り占めできて。ちょっとは私に向けてほしいのに…。)

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