欲望と煩悩の狭間で初恋の彼女を愛でる

「私には本当の事を話してよ、何年の付き合いだと?梨花子はわかりやすいよね、すぐ話をそらすし…昨日会ったんじゃないの?車の中で居酒屋行った話を終わらせたじゃん、それとも仙道は関係なく私の知らない誰かとご飯を食べに行ったの?」

いきなり言われて梨花子は固まった。

「…恵那ちゃんはエスパーだね(笑)」

「梨花子が友達少ないから会社以外って見当がつかないのよ、仕事関係の付き合いはそりゃ私はわからないよ、でもそれ以外って…梨花子って恋愛する気ないでしょ、元カレのせいで…女友達なら私が知らなくてもどこどこの友達と行ったっていつも言うもん」

恵那ちゃんにじっと見られている。


「恋愛かぁ…まあ確かに男性不信なのはまだ克服できてないね…いつまでもそれじゃあダメなんだけどね」

「恋はしたいの?」

「正直わからない…実は恵那ちゃんの言う通り昨日居酒屋に行ったのは仙道くん」

「ふーん、当然仙道から誘われたんだよね」

梨花子は頷いた。

「春に帰ってきてたの」

「そうなんだ!祭りに合わせて帰ってきたのかと思ってた、じゃあ梨花子は春からちょくちょく仙道と会ってたんだ」

「そうでもなくて、私が失礼な事を言っちゃって……」

梨花子は車でエンジンをふかしながら家に来て追い返した事を恵那ちゃんに話した。

「梨花子らしい(笑)」

「でも優しい所もあってね……」

ユキちゃんとの事と昨日の夜の事も話した。

「で?」

「ん?」

「梨花子は仙道と付き合うのが怖いの?」

「自分でもわかんなくて…」

「付き合ってみないとわかんないよ」

「恵那ちゃんはそっち派なんだ…仙道くんも言ってた」

「でも仙道とは同じクラスになったんだから全く知らないとはいえないじゃない?」

「そうなんだけど…」

梨花子は落ち着かなくてタブレットをずっと触っている。

「そういう不安な事も仙道に聞くんだよ、自分でいくら考えたって相手がどう思うかは人によって違うんだしさ」

「そうね…」

「煮え切らないね(笑)」

「だってあんなモテる人が私を選ぶかなって考えちゃって…今までだって色んな人とお付き合いしてきてるでしょ」

「付き合った人数なんか関係ないよ、合う人がいなかったから独身なんだろうし、いや、バツがついてるかもだけど」

「そうなのかな、だから戻ってきたとかかなぁ」

「もう、いっぱい仙道と喋りな(笑)」

2人はお会計を済ませて恵那ちゃんは私を家まで送ってくれた。

また話そ~と手を振って車を見送った。
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