欲望と煩悩の狭間で初恋の彼女を愛でる
東京へ

それからは週末の土日のどちらかはデートを重ねていった。

同級生ということで呼び方も「梨花子」「幸成」と呼び捨てになり、クリスマスは平日だった為、食事とプレゼントを交換した。

といってもプレゼントはお互い時計が欲しいと考えが一緒でペアウォッチを買った。

少しずつキスも自然にするようになり、体の距離も近くなっていた。

「梨花子、年末に東京で忘年会があるんだがよかったら年明けまで東京に行かないか?」

「東京?」

「うん、無理か?」

「多分…大丈夫だと思うけど、東京の家はあるの?ホテル?」

「ホテルだ、家はもう引き払っている」

「そう…明日返事しても大丈夫?」

「あぁ」

じゃあと2人は解散した。


梨花子は親に話して旅行を許してもらったからすぐに幸成にLINEを入れ、飛行機とホテルの手配は幸成に任せる事に…

「はぁ…泊まるって…やっぱりスルのよね」

梨花子は元カレとの事を思い出してしまった。

恵那ちゃんに付き合ってる事を話した時に、仙道くんなら大丈夫だよと言ってくれたけど、やはり梨花子にとっては不安は消えない。

結婚を前提に付き合っているがもし出来なかったら破談?

楽しいはずの旅行は梨花子にとっては不安要素もたっぷりの旅行となる。

仕事納めの28日の業務が終わるとすぐに家に帰り、スーツケースを持ってタクシーで空港に向かった。

幸成は前日に東京に仕事で上京していて昨日が忘年会だったのだ。

空港に着くと幸成が迎えに来てくれていた。

スーツケースを持ってくれて空港からタクシーでホテルに向かった。

「仕事疲れた?」

「ううん、午後からは掃除だったからそうでもなかった」

幸成が泊まっているホテルの部屋を開けるとツインルームでベッドが2つあった。

「高そう…」

「そうでもないよ、食事つけてないし、都心から少し外れてるから」

「会社はこの近くなの?」

「まあな、ネット通販が基本だから事務所は高い賃貸の物件は借りてないんだ、梨花子は東京はいつ以来?」

「恵那ちゃんとライブに来たことがあるから3年ぶりかな」

「ライブとか行くんだ」

「彼氏が行けなくなって付いてきてって、でも楽しかったよ」

「そっか、メシ食った?」

「軽くなら」

「呑みに出る?仕事納めって事で」

「あっ、じゃあちょっと荷解きするね」

「うん、ちょっと電話してくる」

幸成は部屋の鍵を持って部屋を出た。
< 34 / 81 >

この作品をシェア

pagetop