欲望と煩悩の狭間で初恋の彼女を愛でる
「コロッケとちくわの天ぷらをいつも買ってたんだ」
「唐揚げもいい?」
「うん、近くにおにぎり屋もあるからご飯はそこで買おう」
「うん、楽しみ(笑)」
2人は買い物を済ませ、ホテルの部屋でおにぎりとお惣菜を食べたのだった。
「おにぎりも美味しい〜ねぇ、幸成は東京の食事は口に合った?」
「いや、醤油がやっぱり合わなかったな」
「醤油かー、そうだよね」
「でも慣れたし、チェーン店とかはそこまでじゃなかったからなんとかな」
話していると幸成の電話に聖司から着信が入った。
「もしもし?」
「幸成ーーー」
スピーカーにしていないのに梨花子にも聞こえてきた。
「うるさいな、何だよ」
「お前、結婚したって聞いたぞ」
「ん?誰から聞いた?」
「俺の親父が幸成の親父から聞いたらしい」
「親父かー、今回は口止めしてなかったから仕方ないな(笑)」
「相手は?」
「梨花子」
「ん?」
「笹本梨花子、もう仙道梨花子だけどな」
「な、何だとーーー」
「だからうるせぇんだよ(笑)」
幸成はベッドで笑い転げた。
「今新婚旅行中だ」
「早くね?」
「結婚式をしないから籍入れてすぐに旅行に行ったかな、今日は東京で仕事して明日帰る」
忙しいなと聖司は言っていたが今年30になる年だからゴールデンウィークに同窓会しようと思うと聖司が言ったのだ。
「同窓会だって」
梨花子にも話した。
「また連絡する」と聖司は電話を切った。
「そっか幸成は冬産まれだからやっと29だけど4月には30になる人もいるわね、私もすぐに30になっちゃう、前はお盆にしたんだけど」
「俺、やっとみんなと集まれるんだな」
「そうだね(笑)誰が幹事するんだろ〜」
「聖司は関西にいるから関西にいる人で計画するんじゃね?」
「集まりやすいよね、楽しみね」
「仕事入れないように白木に言っとく」
「休みじゃないの?」
「平日が間に入るからな、正月明けの注文がたまってめっちゃ忙しかったからなるべくためたくないしな」
「売れてるならいい事だよ、すごくみんないい人で…あっ、1人を除いて…あの未莉さんがBARで話しかけてきた人だったのよ」
「BARに来てたのか、知らなかったな…話してないぞ」
「そうなんだね、日付けが変わる時にはいなかったと思う」
梨花子は幸成が横になっているベッドに腰掛けた。
「未莉は去年契約したデザイナーなんだよ、前の人が子供が出来て、ゆっくりデザインを書く暇がないと言って休暇という形になって…その人が紹介してくれたのが未莉だったんだ」
「歳下に見えたけど幸成って呼んでたから…」
「歳は同じなんだ、白木も知ってるんだが同じ大学の漫画サークルの子だったんだよ、何で知ってたかっていうと…そのいいにくいけど」
「わかるわよ、あの人のお姉ちゃんと幸成が付き合ってたって事よね」
「そう…」
幸成は言いにくそうだ。