欲望と煩悩の狭間で初恋の彼女を愛でる
恵那ちゃんは夕食を食べて帰っていった。
「幸成、お食事ありがとね」
「いや、全然」
「私って恵那ちゃんしか遊ぶ友達がいないから家に呼べて報告できてよかった」
「そういう友達こそ大事にしろよな」
「うん!」
4月になった最初の土日、梨花子は珍しく朝が起きれなくて昼まで寝ている日が続いた。
幸成は東京に仕事で行っていて明日の飛行機で帰ってくる予定だ。
「はぁ…1人でよかった、ゆっくりしよう、眠すぎる」
月曜日に仕事に行き、夕方帰ると幸成が帰ってきていた。
「おかえり〜」
「ただいま」
梨花子は服を着替えるとソファに横になった。
「梨花子?」
「ん?」
「どうした?」
「眠い…」
「寝不足?」
「ううん、いっぱい寝た」
幸成は梨花子のおでこに手をあてた。
「気持ち熱いかな?薬のむか?」
「そういえば体温計はまだ買ってなかったわね」
「ドラッグストアに行ってくるよ」
「一緒に行く」
マンションを出ると歩いて行ける距離にスーパーとドラッグストアや飲食店など田舎ならではの広い土地に色んな店がテナントで建てられている場所がある。
2人はドラッグストアに入り体温計を探した。
「どれにする?」
「やっぱり速く測れるやつ?」
体温計をカゴに入れると幸成がコレもと避妊具をカゴに入れた。
「えっ」
「ん?どうした」
「要らないよね、子供欲しいのに」
幸成は商品を戻した。
「自分で買うからいいや」
「要るの?」
「1人の時に…いや梨花子は知らなくていい、薬のコーナーに行こう」
ピタッと梨花子は足を止めた。
「幸成…一応これをしてみようかな」
梨花子は妊娠判定チェックを手にした。
「そういえば旅行から週末はずっとシテるな」
梨花子は頷いた。
「私、結構ズレる事が多いから…買ってみるね」
梨花子はお弁当用の冷凍食品と幸成がいるからトイレットペーパーを買い歩いてマンションに戻った。
荷物はいつも持ってくれるので助かっている。
「ヤバい、緊張してきた」
「何で幸成が緊張するの?(笑)」
「だってハネムーンベイビーだぜ、俺の思いが伝わったかな、梨花子の奥に奥に」
「恥ずかしいから表現やめて(笑)」
「家事は俺がするからな」
「まだだって(笑)」
梨花子は久しぶりに笑った。
幸成の出張中、寂しかったのだ。
いくら白木さんと共同代表だとしても全部まかせるわけにはいかない。
マンションに帰ると買ったものも片付けてくれて梨花子はトイレに入った。
「どう?」
「まだよ(笑)」