両手いっぱいの、大好きを。
「は?」

虹くんが、らしくない間抜けな声を上げた。

「何で俺なわけ」

「「「「「「「「「「「「「かっこいいから」」」」」」」」」」」」」

虹くんが、引き気味な顔を向ける。

委員長が、口を開いた。

「じゃあ、胡依愛里清さん・湖宮心結さんが男装、夏凪虹さんが女装でいいですね?」

「はい!」

性別逆転カフェを提案した子が、元気に返事した。

「あ、あのっ……あ、あ…案が…あるんです…けど、言っていいですか…?」

クラス中の視線がその子に集中する。

その女の子が『ヒイッ』とでも言うように、肩を震わせた。

「えっと……虹くんが女装なら…メ、メイド服とか、どうでしょうか…?」

虹くんが…メイド服…

意外とありかも?

そう思ったのはみんな同じらしい。

「みんな、それでいいですか?」

虹くんが首を横に振るものの、大きな歓声が上がって、これも満場一致になった―――。
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