両手いっぱいの、大好きを。
「ち……あきっ…!頼む…っ」

え、大丈夫?あの男の子…

「ほいよ!」

そう言い千輝くんがバトンを受け取ると、猛スピードでトラックを駆け抜けてゆく。

は、速…

私がポカーンとしている間に、いつの間にかレーンに虹くんがダラーっと立っていた。

「虹ーっ!!!!行ったれぇぇぇぇーっ!!!!!」

千輝くん…マイク無しでその音量?

そんなことはどうでも良くて。

虹くん、走るフォームも、速さも、完璧。

「虹くん、頑張って〜っ!!」

いつの間にか、そう叫んでいた。

すると、虹くんの瞳が、はっきりと私を捉えた――
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