嫌われ爺さんへの怨み節
よりによって、高校受験真っ只中の時期に美奈子が産まれ、情緒不安定だった秋子は受験失敗。

秋子には、他にも怨みがあった。

それは、秋子にはいつだって、選択肢というものが与えられなかったことである。

特に、進学のことで秋子は相当、学を今も怨んでいる。

確かに、秋子は真面目だが要領が悪く、成績がよいとは言えなかった。

しかし、秋子は、どこでもいいから都会の大学に進学したい思いがあったのだが、学は、

「女は県外の大学なんか行かんでいい!お前が一流大学に行けるほどの学力があれば話は別だが、お前が入れる大学なんて、どうせ四流だろうが。地元の短大に行かせてやるだけ有り難く思え!」

そして、同級生はチャラチャラした田舎娘ばかりの、“行かんでもええような短大”で、一体何を勉強したのかわからない秋子は、当時はバブルだというのに就活も今ひとつだった。
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