幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~
 彼の幼馴染みがジーノであったとしても、同じようなことをしてもおかしくないと思う。

 旅の途中、淡い恋心を抱いていたはずの幼馴染みの結婚を聞いた……だから、憂いなくエリザベスへと乗り換えて、彼女との恋を始めた。

 それは、別の世界線のはずだけれど、こうして今整理してみると、おそらくは間違いないだろうと思えた。

「……何? いきなり、ジーノの話なんて。俺はあいつとそういう空気になったことは、一回もないと言い切れる。変な誤解しないでよ」

「それはわかっているわ……けど、フェリクスは私のことが、本当に好きなのだと思ったのよ……」

 私はそう思った。私はジーノの身代わりだったはずだけど、あの子は私の身代わりだったのかもしれない。

 物語の筋として、ジーノに私のような執着を抱いてしまえば、エリザベスと恋なんてしない。

 それに、ジーノはあっけらかんとした性格で、誰かと付き合って別れてもすぐに違う男の子とデートしている行動力のある女の子なのだ。

 ああ……なんてこと。

「なにそれ? 疑わせることなんて……これまで、何もなかったはずだけどな……」

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