塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
「ご、ごめんなさい。でもセヴラン様もいらっしゃいますし、外でこういうことは……」
そう言った瞬間、レナルドの目が暗く翳った。だが彼は、すぐに優しく微笑んでラシェルの頬を撫でる。それでも目の奥が笑っていないように見えて、ラシェルは背筋がぞくりとするのを感じていた。キスを拒んだことで、彼の中の何かを変えてしまったような気がする。
「可愛いラシェルの願いなら、仕方ない。だけど、あとでたくさんキスをしよう。今夜は寝かせてやれないかもしれないから、覚悟しておいて」
後半は耳元で囁くように言って、レナルドはラシェルの身体を抱き上げる。そして笑顔を消すと、立ち尽くしたままだったセヴランを見下ろした。
「俺はとっても嫉妬深い質でね。妻が自分以外の男と話しているなんて許せないんだ。どこかの誰かと違って、権力を振りかざして伯爵家に圧力をかけるような真似はしないが、妻には二度と近づかないでもらいたい」
それだけ言い捨てると、レナルドはセヴランの返事も聞かずに歩き出した。
「あの、レナルド様……自分で歩けますから」
「キスも嫌だし、抱き上げられるのも嫌だって?」
低い声で言われて、ラシェルは首を横に振った。どうしてレナルドがこんなにも不機嫌なのかが分からなくて、戸惑ってしまう。人前でキスをしたくないというのは、そんなにもおかしな要求だっただろうか。
「嫌じゃないなら、このままで。きみに拒絶されるのは辛い」
そう言うとレナルドは、ラシェルを下ろすことなく歩き続けた。
屋敷に着くと、レナルドはまっすぐに寝室へと向かった。明らかに就寝には早い時間なのに何故と戸惑うラシェルの身体を、レナルドはベッドの上に横たえた。そして、起き上がれないよう両肩を強く押さえつけられる。
「きゃ、何を……っ」
そう言った瞬間、レナルドの目が暗く翳った。だが彼は、すぐに優しく微笑んでラシェルの頬を撫でる。それでも目の奥が笑っていないように見えて、ラシェルは背筋がぞくりとするのを感じていた。キスを拒んだことで、彼の中の何かを変えてしまったような気がする。
「可愛いラシェルの願いなら、仕方ない。だけど、あとでたくさんキスをしよう。今夜は寝かせてやれないかもしれないから、覚悟しておいて」
後半は耳元で囁くように言って、レナルドはラシェルの身体を抱き上げる。そして笑顔を消すと、立ち尽くしたままだったセヴランを見下ろした。
「俺はとっても嫉妬深い質でね。妻が自分以外の男と話しているなんて許せないんだ。どこかの誰かと違って、権力を振りかざして伯爵家に圧力をかけるような真似はしないが、妻には二度と近づかないでもらいたい」
それだけ言い捨てると、レナルドはセヴランの返事も聞かずに歩き出した。
「あの、レナルド様……自分で歩けますから」
「キスも嫌だし、抱き上げられるのも嫌だって?」
低い声で言われて、ラシェルは首を横に振った。どうしてレナルドがこんなにも不機嫌なのかが分からなくて、戸惑ってしまう。人前でキスをしたくないというのは、そんなにもおかしな要求だっただろうか。
「嫌じゃないなら、このままで。きみに拒絶されるのは辛い」
そう言うとレナルドは、ラシェルを下ろすことなく歩き続けた。
屋敷に着くと、レナルドはまっすぐに寝室へと向かった。明らかに就寝には早い時間なのに何故と戸惑うラシェルの身体を、レナルドはベッドの上に横たえた。そして、起き上がれないよう両肩を強く押さえつけられる。
「きゃ、何を……っ」