塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
心の中で言い訳のようにつぶやいて、ラシェルはレナルドの手を握り返した。
◇
レナルドは念のため一晩入院をし、その後は一週間ほど仕事を休んで療養することになった。大きな怪我でなかったとはいえ頭を打っているし、その影響で記憶も失っている。医師からもしばらくの静養を勧められたのだ。
身体が鈍るとレナルドは不服そうだったが、この機会にゆっくり休むべきだと諭されて、渋々受け入れていた。
本当は病室で付き添いたかったのだが、ラシェルの顔色が悪いことを心配したレナルドに自宅へ帰るよう勧められた。どうやら安心して気が緩んだせいか、精神的な疲れが出たらしい。あとから駆けつけた執事のクレマンにレナルドのことを任せて、ラシェルは先に屋敷へ戻ることになった。
そして翌日、まだ昼にもならないうちにレナルドは帰ってきた。退院前に再度検査を受けたが、記憶障害以外の後遺症はないとのことで、顔色も悪くない。頭の傷も出血量の割に酷いものではなく、数日のうちに塞がるだろうとのことだった。
多少なら鍛錬をしても構わないと言われているし、基本的には普段通りの生活で大丈夫だそうなので、ラシェルはホッとしていた。
「おかえりなさいませ、レナルド様」
「うん。ただいま、ラシェル。一晩きみに会えなかっただけで、寂しくてたまらなかったよ。仕事を休むのは気が進まなかったが、ずっとラシェルと一緒にいられるのは嬉しいな」
玄関ホールで出迎えたラシェルの顔を見た瞬間に、レナルドはぱあっと顔を輝かせた。甘い言葉と共に軽く抱き寄せられて、ラシェルの身体が一気に熱くなる。きっと屋敷の皆も、別人のようなレナルドの態度に戸惑っているに違いない。
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レナルドは念のため一晩入院をし、その後は一週間ほど仕事を休んで療養することになった。大きな怪我でなかったとはいえ頭を打っているし、その影響で記憶も失っている。医師からもしばらくの静養を勧められたのだ。
身体が鈍るとレナルドは不服そうだったが、この機会にゆっくり休むべきだと諭されて、渋々受け入れていた。
本当は病室で付き添いたかったのだが、ラシェルの顔色が悪いことを心配したレナルドに自宅へ帰るよう勧められた。どうやら安心して気が緩んだせいか、精神的な疲れが出たらしい。あとから駆けつけた執事のクレマンにレナルドのことを任せて、ラシェルは先に屋敷へ戻ることになった。
そして翌日、まだ昼にもならないうちにレナルドは帰ってきた。退院前に再度検査を受けたが、記憶障害以外の後遺症はないとのことで、顔色も悪くない。頭の傷も出血量の割に酷いものではなく、数日のうちに塞がるだろうとのことだった。
多少なら鍛錬をしても構わないと言われているし、基本的には普段通りの生活で大丈夫だそうなので、ラシェルはホッとしていた。
「おかえりなさいませ、レナルド様」
「うん。ただいま、ラシェル。一晩きみに会えなかっただけで、寂しくてたまらなかったよ。仕事を休むのは気が進まなかったが、ずっとラシェルと一緒にいられるのは嬉しいな」
玄関ホールで出迎えたラシェルの顔を見た瞬間に、レナルドはぱあっと顔を輝かせた。甘い言葉と共に軽く抱き寄せられて、ラシェルの身体が一気に熱くなる。きっと屋敷の皆も、別人のようなレナルドの態度に戸惑っているに違いない。