塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
ラシェルの表情を見て、じっと見守っていたレナルドがホッとしたように笑った。
「よかった、きみの口に合ったみたいだな」
「えぇ、とても美味しいです」
「このローズティーやここにある菓子に使った薔薇は、全てうちの庭で育てたものなんだ」
得意げな顔でレナルドが教えてくれる。愛でるための薔薇とは別に、食用の薔薇も別の場所で育てているらしい。
「自家製の薔薇で作っているなんて、すごく素敵……」
「そっちの焼き菓子には、薔薇のジャムを使ってるんだ。もちろんこれも、自家製だ」
勧められた焼き菓子を手に取って齧ると、ふんわりとした生地の中に甘酸っぱいジャムが入っていた。口の中いっぱいに薔薇の香りが広がって、幸せな気持ちになる。
実は、このジャムは第二王女もお気に入りだそうで、毎年ヴァンタール家から王家に献上しているのだという。
「美味しい……!」
「今度はこのジャムでスコーンを食べよう。よく合うんだ」
「すごく楽しみです!」
「ほら、こっちも食べてみて。きっと気に入ると思う」
レナルドに勧められるまま、ラシェルは贅沢なスイーツをどんどん口に運んだ。どれも頬が落ちるほどに美味しくて、もはや言葉にならないくらいだ。一口食べては無言で悶えるラシェルを、レナルドは穏やかな表情で見つめている。
彼は時折紅茶を飲むだけで、何も口にしていないことに気づいて、ラシェルは首をかしげた。
「レナルド様は、召し上がらないんですか?」
「うん。ここに並べられた菓子よりももっと甘いものをずっと見ているから、それだけで充分満足だ」
「……っ」
うっかり食い意地の張ったところを見せてしまったと、顔が熱くなる。だがレナルドはくすりと笑うとラシェルの頬を撫でた。
「よかった、きみの口に合ったみたいだな」
「えぇ、とても美味しいです」
「このローズティーやここにある菓子に使った薔薇は、全てうちの庭で育てたものなんだ」
得意げな顔でレナルドが教えてくれる。愛でるための薔薇とは別に、食用の薔薇も別の場所で育てているらしい。
「自家製の薔薇で作っているなんて、すごく素敵……」
「そっちの焼き菓子には、薔薇のジャムを使ってるんだ。もちろんこれも、自家製だ」
勧められた焼き菓子を手に取って齧ると、ふんわりとした生地の中に甘酸っぱいジャムが入っていた。口の中いっぱいに薔薇の香りが広がって、幸せな気持ちになる。
実は、このジャムは第二王女もお気に入りだそうで、毎年ヴァンタール家から王家に献上しているのだという。
「美味しい……!」
「今度はこのジャムでスコーンを食べよう。よく合うんだ」
「すごく楽しみです!」
「ほら、こっちも食べてみて。きっと気に入ると思う」
レナルドに勧められるまま、ラシェルは贅沢なスイーツをどんどん口に運んだ。どれも頬が落ちるほどに美味しくて、もはや言葉にならないくらいだ。一口食べては無言で悶えるラシェルを、レナルドは穏やかな表情で見つめている。
彼は時折紅茶を飲むだけで、何も口にしていないことに気づいて、ラシェルは首をかしげた。
「レナルド様は、召し上がらないんですか?」
「うん。ここに並べられた菓子よりももっと甘いものをずっと見ているから、それだけで充分満足だ」
「……っ」
うっかり食い意地の張ったところを見せてしまったと、顔が熱くなる。だがレナルドはくすりと笑うとラシェルの頬を撫でた。