塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
 初夜とは全然違って、今夜はあふれるほどの愛の言葉を囁かれた。
 
 苦痛なんて全くなくて、むしろ声を抑えきれないほどの快楽に翻弄されてしまったくらいだ。

 どうすればいいのか分からなくて、ラシェルは必死にシーツを握りしめた。だがそれに気づいたレナルドが、ラシェルの手を取り、指を絡めてくる。

「今夜は、シーツじゃなくて俺を頼って」 

 どこか切なげなその言葉に、ラシェルは微かな違和感を抱く。だが、彼に抱かれているうちにそれもすぐにどこかへいってしまった。



 ゆっくりと意識が浮上していくのを感じて目を開けると、レナルドが顔をのぞき込んでいた。ラシェルと目が合った瞬間、彼は安心したように表情を緩める。

「よかった……。気分はどう?」
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