夜の月
素顔 side 神谷 夜
「夜ちゃん、どうしていつもフードを被ってるんですか?」
唐突にメガネくんがそんなことを尋ねてきて、思わずビクッと身体を震わせてしまった。
それに気づいたのか霜月翡翠が、優しく頭を撫で大丈夫だと言ってくれてる様な気がしてメガネくんの質問に答えた。
「えっと、、見られたくないから、です...。」
そうするとメガネくんだけじゃなく、霜月翡翠以外の3人が不思議そうな顔をしていた。
「どうして〜?」
チャラ男が本当に不思議だと言う声色で聞いてきた。
っ、どうやって説明したらいいんだろうか。
絶対に秘密という訳ではない。ただ、この人達に軽蔑されるのは、なんだか嫌だ。
ふふっ、まだ出会って間もないのにな、、このまま終わりなのかな、
霜月翡翠、私この人から離れられるのかな、、なんてこんなすぐに絆されて軽いなんて思われたくない、、。
あぁ、今日はだめだ、熱のせいか情緒が安定しない。
無意識のうちにまた霜月翡翠の服をギュッと握っていたからなのか、その上から手が重なった。
「夜。こいつらなら大丈夫だ。」
安心させるようにゆっくりと発せられた低音の声。
それだけでさっきまで不安定だった情緒が少し安定した気がした。
よく分からないけど、この人が大丈夫だと言ったら何でも大丈夫だって思える気がするんだ。