優しい雨が降る夜は
トーストとコーヒーとチーズオムレツを食べながら、美月は優吾の予定を聞いてみる。
「雨宮さん、会社には何時に出社されるのですか?」
「そうだな……、今日は在宅ワークにしようと思う」
「え? そんなこと出来るのですか?」
「ああ。アメリカとのオンラインミーティングさえ参加すれば、それ以外はどこで仕事をしてもいいんだ。LAとのミーティングはさっき終わったから、あとは夜にニューヨークとミーティングすればいいだけだ」
なるほど、昨夜遅くのミーティングは、東海岸だったのかと美月は一人納得した。
「明日はクライアントとの打ち合わせがあるから出かけるけど、今日は出社する必要はない」
「そうなのですね。では私は、お掃除やお洗濯をさせてください。お食事も作りますから」
「いいよ、そんなの。好きなことしてて。と言っても、ここでは無理か」
そう言って優吾は、うーん、と腕を組む。
「車でちょっと遠くに買い出しに行くか。ろくな食料がないから」
「そうなのですね、分かりました。では雨宮さんの食べたいものをお作りします」
「おっ、嬉しいな。考えておくよ」
「はい!」
朝食を食べ終わると、ネットで注文していた服や化粧水などが届き、美月は早速ジーンズとカットソーに着替えて軽くメイクを整えた。
洗濯や掃除を済ませると、仕事が一段落した優吾も支度を整える。
「じゃあ行こうか」
「はい、よろしくお願いします」
部屋を出てエレベーターで地下の駐車場に向かう。
美月は何気なくエレベーターの階数表示を見て驚いた。
数字の横にさり気なく、ラウンジやプール、ジムやコンビニエンスストア、展望デッキなどと書かれている。
「あの、ここってマンションですよね? こんなに色々施設があるのですか?」
「ん? ああ、共用スペースがね。ちょっと見てみるか?」
そう言って優吾は、3階のボタンを押した。
スーッと音もなく下がるエレベーターが、ポンと音を立てて開くと、目の前に広がる光景に美月は息を呑む。
「すごい……、ヤシの木?」
パームツリーが高くそびえ立ち、まるで南国のリゾートホテルのようなラウンジが広がっていた。
ゆったりとした空間に水路が張り巡らさせ、サラサラと音を立てて水が流れている。
革張りのソファが所々に置いてあり、のんびり読書をしている人がいた。
更にその奥には、バーカウンターのようなものが見える。
「このラウンジは入居者専用で、朝はモーニング、昼はランチとアフタヌーンティー、夜はバーになるんだ」
「そうなのですね。すごい」
「吹き抜けの上の階はワークスペースになっていて、テレワーク用の個室もある。図書室やオーディオルームもあって、映画を大画面とスピーカーで楽しめるよ。その上はプールとジム。最上階には展望デッキとパーティールーム。あとは1階のガーデンの奥にコンビニとクリニックと、他にはなにがあったかな……」
「も、もう、お腹いっぱいでございます」
「ははは! 明日にでもゆっくり見て回るといい。さてと、駐車場に行くか」
「はい」
再びエレベーターに乗り、地下駐車場に下りた。
「雨宮さん、会社には何時に出社されるのですか?」
「そうだな……、今日は在宅ワークにしようと思う」
「え? そんなこと出来るのですか?」
「ああ。アメリカとのオンラインミーティングさえ参加すれば、それ以外はどこで仕事をしてもいいんだ。LAとのミーティングはさっき終わったから、あとは夜にニューヨークとミーティングすればいいだけだ」
なるほど、昨夜遅くのミーティングは、東海岸だったのかと美月は一人納得した。
「明日はクライアントとの打ち合わせがあるから出かけるけど、今日は出社する必要はない」
「そうなのですね。では私は、お掃除やお洗濯をさせてください。お食事も作りますから」
「いいよ、そんなの。好きなことしてて。と言っても、ここでは無理か」
そう言って優吾は、うーん、と腕を組む。
「車でちょっと遠くに買い出しに行くか。ろくな食料がないから」
「そうなのですね、分かりました。では雨宮さんの食べたいものをお作りします」
「おっ、嬉しいな。考えておくよ」
「はい!」
朝食を食べ終わると、ネットで注文していた服や化粧水などが届き、美月は早速ジーンズとカットソーに着替えて軽くメイクを整えた。
洗濯や掃除を済ませると、仕事が一段落した優吾も支度を整える。
「じゃあ行こうか」
「はい、よろしくお願いします」
部屋を出てエレベーターで地下の駐車場に向かう。
美月は何気なくエレベーターの階数表示を見て驚いた。
数字の横にさり気なく、ラウンジやプール、ジムやコンビニエンスストア、展望デッキなどと書かれている。
「あの、ここってマンションですよね? こんなに色々施設があるのですか?」
「ん? ああ、共用スペースがね。ちょっと見てみるか?」
そう言って優吾は、3階のボタンを押した。
スーッと音もなく下がるエレベーターが、ポンと音を立てて開くと、目の前に広がる光景に美月は息を呑む。
「すごい……、ヤシの木?」
パームツリーが高くそびえ立ち、まるで南国のリゾートホテルのようなラウンジが広がっていた。
ゆったりとした空間に水路が張り巡らさせ、サラサラと音を立てて水が流れている。
革張りのソファが所々に置いてあり、のんびり読書をしている人がいた。
更にその奥には、バーカウンターのようなものが見える。
「このラウンジは入居者専用で、朝はモーニング、昼はランチとアフタヌーンティー、夜はバーになるんだ」
「そうなのですね。すごい」
「吹き抜けの上の階はワークスペースになっていて、テレワーク用の個室もある。図書室やオーディオルームもあって、映画を大画面とスピーカーで楽しめるよ。その上はプールとジム。最上階には展望デッキとパーティールーム。あとは1階のガーデンの奥にコンビニとクリニックと、他にはなにがあったかな……」
「も、もう、お腹いっぱいでございます」
「ははは! 明日にでもゆっくり見て回るといい。さてと、駐車場に行くか」
「はい」
再びエレベーターに乗り、地下駐車場に下りた。