記憶の欠片
文字を追うたびに、胸の奥が熱くなって、息の仕方を忘れてしまいそうになる。
こんなにも、こんなにも大切に想ってくれていたのに。
私が、あの時——自分から目を閉じてしまっただけだった。
手紙を胸に抱きしめる。
錆びた缶の中で眠っていた想いが、今、ようやく私の中で息をし始めた。
——私、ずっと勘違いしてたんだ。
迷惑をかけてるって。
慧くんの優しさに、甘えてるだけなんだって。
でも、本当は違った。
私のあの行動は——慧くんの隣にいること、そのものを拒絶してしまったんだ。
封筒を裏返す。
そこに書かれていた、短い一文。
約束、守れなくてごめん。
ずっと、好きでした。
それだけで、十分すぎるほど伝わってしまった。
……あぁ。
やっぱり、もう遅いのかな。
彼は、もう前を向いて進んでいる。
過去を探るので精一杯の私じゃ…。
視界が滲んで、文字が溶ける。
溢れ出した涙は止まらなくて、胸の奥に溜め込んでいた後悔が、一気に零れ落ちていく。
この想い、届かなかった。
あの時、ちゃんと伝えていれば。
逃げずに、慧くんの手を取っていれば。
過去を手放した私。
自分から隣にいる未来を拒んだ私じゃ——もう、ダメなんだ。
ゆっくりと、深呼吸をする。
胸が痛むたびに、名前を呼びたくなるのを堪えながら。
これ以上、慧くんを傷つけないために。
私ができる、最後の選択は——ひとつだけ。
私は、慧くんのことを諦める準備を、静かに始めた。
こんなにも、こんなにも大切に想ってくれていたのに。
私が、あの時——自分から目を閉じてしまっただけだった。
手紙を胸に抱きしめる。
錆びた缶の中で眠っていた想いが、今、ようやく私の中で息をし始めた。
——私、ずっと勘違いしてたんだ。
迷惑をかけてるって。
慧くんの優しさに、甘えてるだけなんだって。
でも、本当は違った。
私のあの行動は——慧くんの隣にいること、そのものを拒絶してしまったんだ。
封筒を裏返す。
そこに書かれていた、短い一文。
約束、守れなくてごめん。
ずっと、好きでした。
それだけで、十分すぎるほど伝わってしまった。
……あぁ。
やっぱり、もう遅いのかな。
彼は、もう前を向いて進んでいる。
過去を探るので精一杯の私じゃ…。
視界が滲んで、文字が溶ける。
溢れ出した涙は止まらなくて、胸の奥に溜め込んでいた後悔が、一気に零れ落ちていく。
この想い、届かなかった。
あの時、ちゃんと伝えていれば。
逃げずに、慧くんの手を取っていれば。
過去を手放した私。
自分から隣にいる未来を拒んだ私じゃ——もう、ダメなんだ。
ゆっくりと、深呼吸をする。
胸が痛むたびに、名前を呼びたくなるのを堪えながら。
これ以上、慧くんを傷つけないために。
私ができる、最後の選択は——ひとつだけ。
私は、慧くんのことを諦める準備を、静かに始めた。