記憶の欠片
あの日、俺は確かに決意した。
愛梨を守るために。
そして——俺自身が壊れないために。
離れる、と。
あの雨の日、橋の下で読んだ手紙。
「もう会わない」と書かれた文字。
震える筆跡。
あれが、どれだけ俺を突き放したか。
どれだけ怖かったか。
守るって言ったのに。
隣にいるって、約束したのに。
それでも、あいつは一人を選んだ。
……そう、思い込んだ。
だから俺は決めたんだ。
嫌われるほうがマシだって。
俺を選ばなかったなら、無理に追わないほうがいいって。
愛梨がこれ以上俺に依存しないように。
俺も、これ以上期待しないように。
でも。
離れても、消えなかった。
教室で笑う横顔。
体育館で必死に走る姿。
泣きそうな顔で、それでも前を向こうとする強さ。
全部が、俺を惑わせる。
……もう一度、信じてみてもいいんじゃないか。
あいつが全部思い出したら。
あの日の真実を、俺の気持ちを、ちゃんと知ったら。
今度こそ、言わなきゃいけない言葉がある。
逃げずに。
誤魔化さずに。
「俺じゃダメ」なんて、卑怯な言い訳をせずに。
今度は俺のほうから言う。
愛梨、俺のそばにいてほしい。
守るとか、幸せにするとか、そんな綺麗な言葉だけじゃなくて。
弱い俺ごと、全部知った上で、それでも隣にいてほしいって。
俺も、逃げてばっかりはもうやめる。
例えまた拒絶されてもいい。
それでも、自分の気持ちに嘘をついたまま終わるほうが、きっとずっと後悔する。
過去に縛られてたのは、愛梨だけじゃない。
俺もだ。
でも——そろそろ、けじめをつけよう。
雨の日の約束も。
すれ違った一年も。
全部抱えたまま。
そして今度こそ、ちゃんと伝える。
好きだ。
あの日から、一度も変わらず、ずっと。
愛梨を守るために。
そして——俺自身が壊れないために。
離れる、と。
あの雨の日、橋の下で読んだ手紙。
「もう会わない」と書かれた文字。
震える筆跡。
あれが、どれだけ俺を突き放したか。
どれだけ怖かったか。
守るって言ったのに。
隣にいるって、約束したのに。
それでも、あいつは一人を選んだ。
……そう、思い込んだ。
だから俺は決めたんだ。
嫌われるほうがマシだって。
俺を選ばなかったなら、無理に追わないほうがいいって。
愛梨がこれ以上俺に依存しないように。
俺も、これ以上期待しないように。
でも。
離れても、消えなかった。
教室で笑う横顔。
体育館で必死に走る姿。
泣きそうな顔で、それでも前を向こうとする強さ。
全部が、俺を惑わせる。
……もう一度、信じてみてもいいんじゃないか。
あいつが全部思い出したら。
あの日の真実を、俺の気持ちを、ちゃんと知ったら。
今度こそ、言わなきゃいけない言葉がある。
逃げずに。
誤魔化さずに。
「俺じゃダメ」なんて、卑怯な言い訳をせずに。
今度は俺のほうから言う。
愛梨、俺のそばにいてほしい。
守るとか、幸せにするとか、そんな綺麗な言葉だけじゃなくて。
弱い俺ごと、全部知った上で、それでも隣にいてほしいって。
俺も、逃げてばっかりはもうやめる。
例えまた拒絶されてもいい。
それでも、自分の気持ちに嘘をついたまま終わるほうが、きっとずっと後悔する。
過去に縛られてたのは、愛梨だけじゃない。
俺もだ。
でも——そろそろ、けじめをつけよう。
雨の日の約束も。
すれ違った一年も。
全部抱えたまま。
そして今度こそ、ちゃんと伝える。
好きだ。
あの日から、一度も変わらず、ずっと。