響け!シャガのクレッシェンド
「何も考えなくていい」

レオンハルトのその言葉に、リズはゆっくりと頷く。リズの手がゆっくりとレオンハルトの背中に回った。

(華奢な腕だ。ずっとそばで守っていたい)

そのまま二人はしばらくの間、抱き締め合っていた。



数十分後、レオンハルトとリズは事務所に戻った。事務所では、アントーニョとオルハン、そしてマーガレットがカナタのデスクに集まっていた。カナタは椅子に座り、手紙を見つめている。カナタ宛てに届いた手紙だ。

「何だこれ……」

「この花は、えっと確か……」

カナタは首を傾げ、他の三人も一生懸命考え込んでいる様子だ。レオンハルトとリズが声をかける。

「みんな、戻ったよ。すまない」

「皆さん、遅くなりました」

アントーニョ、オルハン、マーガレット、カナタの目がレオンハルトとリズに向けられる。カナタが椅子から立ち上がり、レオンハルトの元へと駆け寄る。

「レオンハルトさん!これ、従兄弟から届いた手紙なんですけどーーー」
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