響け!シャガのクレッシェンド
「メレ国へ行く準備をしている際、兄から手紙が来てね」

レオンハルトはルートヴィッヒに対し、一言もメレ国へ行くとは言っていない。しかし兄の勘というものだろうか。魔法でその手紙は送られてきた。


可愛いレオンへ。

メレ国へ旅立つ予感がしたため、急いで手紙を書いているよ。メレ国へは今、瞬間移動魔法は使えない。メレ国の移動出口が故障中なんだ。船で行きなさい。

兄・ルートヴィッヒより


「レオンの兄さんは超能力者なのか?」

手紙を読んでアントーニョは顔を強張らせる。レオンハルトは笑いながら「兄は私と同じ魔法使いだよ」と言い、茶葉の入ったポットにお湯を注いだ。



同じ頃、レオンハルトたちのいる客室とは違う階の客室では、ジョセフがワインを飲んでいた。その目は空腹の猛獣のようにギラギラと光り、海を睨み付けるように見ている。

「探偵事務所の探偵たちがメレ国へ行く。メレ国には知られてはならない秘密が数多くある。知られるわけにはいかない」
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