たい焼きの頭としっぽ〜歳の離れた弟を育てていたら、幼なじみの御曹司俳優までお世話することになりました〜
拓真が、顔を上げた。
目と目がぴったり合わさる。

でも、すぐに、くしゃっと微笑んだ。

うんうんと、うなづいた。

「ああ。肝に銘じるよ」

何度聞いても、もう答えは変わらない。

だから、私もくしゃりと微笑む。

手のひらが、重なる。
指と指が、交じる。

拓真が、そっと指を曲げる。
私も、そっと指を曲げる。

手を繋いだまま。

拓真は、鎖骨を見る。
ゆっくり、近づいてくる。

私の肌に、唇を当てる。

すぐに離れる。
でも、またすぐ隣に、唇を感じる。

あったかい風は、ずっと肌に吹き付ける。

だから、下着一枚なのに。
寒くない。あったかい。

音も優しい。

「チュッ……チュッ……」

肌の色も、変わらない。

拓真は、ずっと私の肌を見ている。

今日は、痕を残すためじゃない。
私の隅々まで見ようとしてるんだって。

すぐにわかった。

それがやけに、くすぐったい。
身体はうねうねと動く。
勝手に顔はほころぶ。

あったかい息が、肌から離れた。
拓真は、私を見上げる。

「何だ?幸せそうな顔して」

バレた。

「だって……幸せなんだもん」

余計にデレた顔になる。

だから、拓真も、起き上がってくる。
目の前に、戻ってくる。

「そんなこと言ってて、いいのか?」
「……えっ?」

でも、それも一瞬。

拓真は、視界の端に消える。

耳のそばから、声がする。
からかってくる。

「まーた、癖増えるぞ」

でも、今日は、恥ずかしさよりも、嬉しさが勝つ。

だって、よく考えれば、私はもう、拓真をわざわざ遠ざけなくていいのだから。

だから、私も、拓真の耳に口を近づけた。
思いっきり、うきうきとこう言った。

「隠さないよ、もう。拓真に、されましたって言ってやる」

拓真の呼吸が耳から遠のいた。

くるっと顔を動かす。
目が合った。

見つめ合ったまま。

突然、拓真が、笑いを吹き出す。

笑いながら。
私の腰に手を回す。
私を持ち上げる。

あぐらの上に乗せる。

そうやって、向かい合った。

でも、私は拓真を見てない。
一人、ずっと俯いている。

すぐに、膨らみを感じたから。

「そりゃあ、俺も覚悟しないとな。あいつらから、猛攻撃に合うだろうから」

でも、拓真は何も言ってこない。
そうやって、楽しそうに軽口を叩いてる。

だから、私は単刀直入に聞いた。

「ねえ。良いの……これ?」
「ん?」

拓真の視線も股間に落ちる。

「ああ、また大きくなってるな」

たった、それだけ。

だから、私は顔を上げた。

やっぱり。
拓真は、俯いたまま。
楽しそうに、笑ったまま。

何も言わない。

拓真は、私のすべてを受け取ってくれたのに。
私も、拓真のすべてを受け取らなくてどうする。

だから、私から、こう言った。

「良いよ?もう、挿れても」

拓真は、パッと顔を上げた。
目を見開きながら。

でも、すぐ厳しい顔になる。
眉間に皺を寄せて。

私の頬をギュッとつねる。

「ダーメに、決まってんだろうが」
「……なんで?」

私は、拓真の目を、じっと見つめる。

「言ったろ?俺は、お前に満足してもらいたいんだって」

それでも、私は見つめたまま。
拓真の顔も、険しいまま。

結局、拓真は、つねるのをやめた。

観念した。
かと、思いきや。

スカートの中に、その手を入れた。
タイツの中心を、指の腹で撫で上げた。

気づかなかった。
そこは、もう濡れていた。

「……ん?触ってもないのに、もうこんなにしてたのか?」

拓真は、煽るように、眉で語りかけてくる。

自分でも、もうわかってるから。
私は、何も言い返せない。

「ほんと、キス好きだな」

拓真はまた、唇をジーッと見てくる。
頭の付け根をグイッと抱える。

近づいてこようとする。

だから私は、すかさず手を出した。
拓真の口に当てた。

「ちがうんだって!!」

また、強く止めた。

すると、拓真は、やっと私を見た。
目と目が合う。

言わなきゃ。ちゃんと。

「拓真との、キスだから」

でも、拓真はちっとも待ってくれやしない。

まだ、全部言えていないのに。
ぐいっと顔を背けた。

「じゃあ、もっとしてやる」

また、拓真は唇を見てる。
近づいてくる。

ぶつかる前に言わなきゃ。

それだけ、だった。
その気持ちが、私を走らせた。

「だからっ!したいの!」
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