結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 第一継承権はセリウス王子にあるが、アーヴィンはその次に継承権を持っている。それ以降は前王の兄弟にまでさかのぼり、関係が複雑すぎて公にはされていない。
 そしてその王族には略奪婚という特権があり、この特権が使えるのは王族籍に残っている独身男性、すなわちアーヴィンとセリウス王子のみ。
 アーヴィンは、シオドアから私を奪うと言ってくれたが、それがいつになるかはわからない。
 仮に今日、これからアーヴィンがやってきてシオドアに離婚を迫って私に求婚した場合、この特権が使えるかと問われれば答えは否だ。
 何よりも『本当に愛する者と出会ったときに限る』という条件があるため、学園卒業後、この国を出ていってしまったアーヴィンが、私と愛を深める時間はなかったと考えるのが妥当である。再会してから日が経っておらず、アーヴィンの横恋慕として解釈されてしまう可能性も高い。それらを踏まえても、早くて一年後というのが妥当だろうか。
 そこまで考えたとき、紙に書いた内容をもう一度確認する。
 白い結婚の維持、後継者とその養育。特に白い結婚さえ維持すれば、いずれシオドアと離婚ができる。
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