結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
入学式は両親と共に出席する決まりがあるようで、こんな不機嫌な父を同行させなければならない。
学園の敷地内に入れば、母は「懐かしいわね」「あそこでね……」と思い出話を振ってくれたが、その声はシオドアの耳を通りすぎていくだけ。
ふと、父が知り合いを見つけたようで声をかけた。
「ロイル侯爵。そちらが、君のご自慢の娘かな?」
侯爵の隣には、真っ白な制服を身にまとう黒髪の少女がいた。太陽の光がやわらかく降り注ぐものの、あまりにもの眩しさにシオドアもつい目を細くした。しかし彼女の琥珀色の瞳は、力強くこちらに向けられている。
「はい。イレーヌ、挨拶を」
侯爵の言葉に、彼女はスカートの裾をつまんで頭を下げた。
その所作が流れるように優雅で美しく、目を奪われてしまったうえに、シオドアの心臓がドクンと大きな音を立てる。
「イレーヌ・ロイルと申します」
凜とした声が耳に飛び込んでくると、彼女を無意識のうちに目で追っており、その事実に気がつくと羞恥で顔が熱を持った。
「まぁ、ご聡明なお嬢様ね」
学園の敷地内に入れば、母は「懐かしいわね」「あそこでね……」と思い出話を振ってくれたが、その声はシオドアの耳を通りすぎていくだけ。
ふと、父が知り合いを見つけたようで声をかけた。
「ロイル侯爵。そちらが、君のご自慢の娘かな?」
侯爵の隣には、真っ白な制服を身にまとう黒髪の少女がいた。太陽の光がやわらかく降り注ぐものの、あまりにもの眩しさにシオドアもつい目を細くした。しかし彼女の琥珀色の瞳は、力強くこちらに向けられている。
「はい。イレーヌ、挨拶を」
侯爵の言葉に、彼女はスカートの裾をつまんで頭を下げた。
その所作が流れるように優雅で美しく、目を奪われてしまったうえに、シオドアの心臓がドクンと大きな音を立てる。
「イレーヌ・ロイルと申します」
凜とした声が耳に飛び込んでくると、彼女を無意識のうちに目で追っており、その事実に気がつくと羞恥で顔が熱を持った。
「まぁ、ご聡明なお嬢様ね」