結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
ドキンドキンと心臓が大きく暴れ、今にも口から飛び出そうなほどだった。この音がアーヴィンにも聞こえてしまうのではないかと、気が気ではない。
私はきゅっと唇を噛みしめる。
シオドアとの結婚は寝耳に水。父が言うにはポーレット公爵が、私とシオドアが同い年なのも何かの縁だと言い始め、だったら結婚させたらどうだろうと提案したらしい。そのときの父は「はい」とも「いいえ」とも答えられなかったが、正式な文書が送られてしまえば、こちらからは断れない。
父は、ポーレット公爵が我が家の資産を狙っていると考えているようだが、私もその考えに同意する。
三年ほど前から、公爵領の収入が思うようにいっていないという話は、私の耳にも届いていた。情報源はもちろん父だ。
しかしロイル侯爵である父は、議会における発言力は弱い。つまり金はあるが力のない人物であるため、そんな家柄をポーレット公爵が狙うとは考えていなかった。なによりも、我が家よりも金があり力もある名家が他にもたくさんある。さらにシオドアが私を嫌っていたから、というのも理由の一つ。だから公爵から私との縁談を打診されても、シオドアが断ると思っていた。
私の両親は学園で出会い、お互いの気持ちを大切にしながら結婚した。私も結婚するなら、両親のように心から好きになった相手がよかったし、憧れがある。
私はきゅっと唇を噛みしめる。
シオドアとの結婚は寝耳に水。父が言うにはポーレット公爵が、私とシオドアが同い年なのも何かの縁だと言い始め、だったら結婚させたらどうだろうと提案したらしい。そのときの父は「はい」とも「いいえ」とも答えられなかったが、正式な文書が送られてしまえば、こちらからは断れない。
父は、ポーレット公爵が我が家の資産を狙っていると考えているようだが、私もその考えに同意する。
三年ほど前から、公爵領の収入が思うようにいっていないという話は、私の耳にも届いていた。情報源はもちろん父だ。
しかしロイル侯爵である父は、議会における発言力は弱い。つまり金はあるが力のない人物であるため、そんな家柄をポーレット公爵が狙うとは考えていなかった。なによりも、我が家よりも金があり力もある名家が他にもたくさんある。さらにシオドアが私を嫌っていたから、というのも理由の一つ。だから公爵から私との縁談を打診されても、シオドアが断ると思っていた。
私の両親は学園で出会い、お互いの気持ちを大切にしながら結婚した。私も結婚するなら、両親のように心から好きになった相手がよかったし、憧れがある。