御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「評判のいい店やジュエリーデザイナーを調べてみるよ。いくつか候補を出して、一緒に見にいこう」

「はい。ありがとうございます」

「結婚式はスケジュール的に今年は無理だから、来年だな。今から言っておくけど、招待客はかなり多くなる。本当はふたりきりで挙式ができたら楽なんだが、立場上披露宴を開かないわけにいかないんだ」

ISSIKI自動車の御曹司の披露宴は、どれくらい大きいのだろうか。

想像して固まっていると、焦った様子で立ち上がった宏斗に抱きしめられた。

「不安になるよな。ごめん、ふたりきりで挙式できないかもう一度考えてみる」

「だ、大丈夫です。お仕事の関係者をたくさん呼ばないといけないのはわかっていました。精一杯、頑張ります」

この程度で尻込みしていては、彼の妻になれないだろう。

深呼吸して気持ちを落ち着かせてから決意を固め、笑顔を作って彼の顔を仰ぎ見た。

「無理してない?」

「してないです」

彼は渚との結婚を真剣に考えて前に進めてくれている。

その気持ちに応えなければと思っていた。

「強いな」と宏斗が目を細めた。

< 111 / 222 >

この作品をシェア

pagetop