頻発性哀愁症候群
それから、お母さんに電話をする代わりに、お母さんが作った小さなぬいぐるみを抱きしめるようになった。

「大丈夫。寂しくないよ」

そう自分で唱えて、私を大切にしてくれる人の言葉を思い出す。


「お母さん、奈々花が大好き」


「川﨑さんの味方は沢山いる。俺もその一人」


私を大切にしてくれる人の言葉を信じられるから、何度も言ってもらう必要はもうない。


「よし!」

 
自分でペチンと両頬を叩いて前を向く。
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