青い青い空



 一体、手を繋いで歩くなんていつ振りだろう。繋……いや、握り潰されているだけか。引っ張られているだけか。

 でも、それが痛いけど嫌でないのは、離れていく気配がなくて安心するからか。首筋やこめかみ、腕に大玉の汗が流れているからか。

 先程からぶつぶつと文句を言っている口元が少し尖っていて、それがずっと見ていたいほどかわい――


「…………」

「ご、ごめんなさいっ」

「何も言ってねえだろうが」

(目が。目が口ほどにものを言っていたもので)


 思わず目を逸らす。じっと見られている気配がしたが、流石に見つめ返す勇気はなかった。


「つかずっと気になってたんだけどよ」

「な、なに……?」

「なんか、微妙にベタベタしてね?」

「え?」

「お前の手」

「……? ……。……!?」


 原因がわかり慌てて外そうとしたが、小指を小指でがっしりと引っ掛けられてしまい、最後まで逃げ切れず思わず項垂れる。


「さ、流石に離さない? 気持ち悪いでしょう?」

「なんで?」

「……アイスこぼれた」

「はっ。子供か」

「そしてこれでもかってほど嘗めまくった」

「なめ……」


< 442 / 647 >

この作品をシェア

pagetop