青い青い空
にもかかわらず一向に外れず。「ふーん」と言いながら、宵は小指を引っ掛けたまま、再び歩き始める。
「ちょ。宵くん」
「つか何なんだあの眼鏡は。一度ならず二度までも」
「眼鏡じゃなくて右京さん」
「まさか、あんな得体の知れねえ奴に惚れてんじゃねえだろうな」
「だから右京さんだってば。得体が知れないわけじゃないし、惚れてだっていないよ」
「じゃあ付き纏われてんのか。絆されてんのか」
「違うってば。……ちょっと、相談に乗ってもらってただけ」
「相談?」
「仕事の?」と聞かれて違うと答える。「じゃあ何の?」と、本当にその理由がわからないと言いたげに首を傾げる彼は、昼の言い合いなど全く気にしていないようだった。
性別の問題か性格の問題か。まるで当事者だと思っていない様子につい、お昼のことと、ぽろりこぼす。
「んなくだらねえこと相談したのかてめえは」
「も、元々はそうじゃなかったんだけど」
「じゃあ元々は何だったんだよ」
「く、くだらないって言われるから言わない」
そっぽを向いて逃げる私に対し、小指を引っ張りながら「素直になるんじゃねえのかよ」なんて。こういう時ばかり右京の言葉を拾ってくる宵に、思わず頬を膨らす。