青い青い空
そんな風に言われてしまえばそれまで。ただ、あの画はもう一度見たいなと思う。どうしてあの画には色の認識ができたのか。それは大して重要なことじゃない。
もう一度見た時、どう思うのか。ただ、それだけが知りたくて。
「青崎ちゃん……」
「く、黒瀬ちゃん?」
眼鏡をかけてからというもの、より一層美人に見えていた彼女が崩れ落ちるように目の前に座り込んだ。顔色もよくない。
オススメした鯖の竜田揚げ定食の争奪戦に参加してきたのかと思ったが、トレーに乗っていたのは相変わらずの唐揚げ定食。どうやら彼女はこれが一番好きらしい。
「どうしたの? 何か悩み事?」
誰かが慌てて立ち上がったのか。不愉快に鳴るうるさい椅子の音に負けないよう、少し声を張って尋ねた。
「久賀野に避けられてる」
なんだと。それは聞き捨てならん。