泡のような世界で君と恋をする
不思議な感覚だ。人間が住む世界とは全く別物。けど喋れるし言葉も通じる。それにここは少しヒンヤリしていて暑いとか寒いとかあんまり無いみたいだ。

しばらく、セリオたちと歩くと広場までやってきた。広場には綺麗な噴水、綺麗な珊瑚がありとても鮮やかだった。

視線を感じその視線を辿ると遠くで、ルシアが静かにこちらを見守っている。

何故か視線は強いけれど、むやみに近づく者は誰もいない。
彼の存在感がこの世界のルールをすべて決めているのが分かる。

ルシアとは触れることが許されない感覚がありそれに、胸がまた跳ねる。

「外の世界って、こんな感じなのか……」

私は視界をぐるりと巡らせる。

水の外の世界では味わえなかった、柔らかく泡立つ光と温度。

人魚たちの視線や尾の動きが、微妙に心を揺らす。
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