泡のような世界で君と恋をする
「ミルル、カイン。澪を見ていないか」

呼ばれた二人は、わずかに視線を交わした。

「……見てない」
ミルルが答える。
声は落ち着いているが、ほんの一瞬の間があった。

「俺も」
カインも短く続ける。

「入浴場で偶然会っただけだ」
セリオが付け足す。

「それ以上は、何も」

“それ以上”。

その言葉が、ルシアの胸に引っかかる。
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