泡のような世界で君と恋をする
部屋にいると、1人の女性の人魚が来た。

着いてきて欲しいと言われ私は着いていくと
客殿に通された。

ここは人魚の居住域からわずかに離れた場所。
装飾は控えめで、水の流れも緩やかだ。

「……ここ?」

思わず、そう呟く。

案内役の人魚は、私を見ない。

「人間用の部屋です」
「王の許可が出るまで、こちらで過ごしてください」

丁寧な言葉。
けれど、そこに温度はなかった。

「……ルシアは?」

一瞬の間。

「王は、多忙です」

それ以上、何も言われなかった。
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