泡のような世界で君と恋をする
「王として、命じることはできる」
「だが、それは二度としない」

一歩、前に出る。

「共鳴は、封じた」
「だからこれは、力じゃない」

「ただの、願いだ」

私は、しばらく黙っていた。

それから、小さく笑う。

「ずるいですね」

「……そうだな」

「でも」

私は、まっすぐ言った。

「境界に立てるなら」
「私は、壊さない方を選びたい」

「利用されるのは嫌です」
「でも、見捨てるのも、もっと嫌」

ルシアの目が、わずかに揺れた。
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