泡のような世界で君と恋をする
「強制したって、境界は安定しない」
「それは、今回で分かっただろ」

カインが続く。

「共鳴がなくても」
「信頼は、作れる」

ミルルが、私を見る。

「人間だから、だ」
「人魚じゃないから、境界に立てる」

長老たちは、言葉を失う。

それは、王家には出せない答えだった。

ルシアは、ゆっくりと立ち上がった。

「……澪」

王ではない声。

「僕は、君に選んでほしい」

長老たちが息を呑む。
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