泡のような世界で君と恋をする
王の間を出た後。

回廊で、私は足を止める。

「……ルシア」

呼ぶ。

今度は、ちゃんと振り返ってくれた。

「共鳴、なくなりましたね」

「……ああ」

「でも」

私は、少し照れたように言う。

「今の方が、ちゃんと話してる気がします」

その言葉に、ルシアは一瞬――
本当に一瞬だけ、笑った。

「……そうかもしれない」

共鳴はない。
でも。

選び続ける限り、
繋がりは、消えない。
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