泡のような世界で君と恋をする
声が、かすれる。

「今のは……王じゃなかったですよ」

ルシアは、息を呑む。

「……ただの、ルシアでした」

小さく、笑う。

「それで……いい」

境界は、静かだった。

だがそれは、
嵐の前の静けさではない。

選択を終えた静けさ。
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