君に捧げるアイラブユー
でもそんな私の言葉を遮るみたいに、「ねえ」と東の声が落ちてくる。
そして次の瞬間、ふわっと両頬に触れられた。
「えっ……?」
驚いて目を見開く。東の大きな手が、私の頬を包み込んでいた。
そのままくるっと顔を東のほうへ向けられる。
至近距離に、大好きな東の顔。
だめ。
心臓が一気に跳ね上がる。顔熱い。絶対真っ赤。東の睫毛長いとか、目きれいとか、そんなことまで分かる距離で、まともに呼吸できない。
「朝、教室一緒に行けなかったじゃん」
東が少し拗ねたみたいな声で言う。
「いつも天馬だけ、ずるいよ」
「なんでそこで、北見……?」
ぽかんとしながら聞き返すと、東は少しだけ眉を寄せた。
まるで本当に不満そうな顔。そんな顔、初めて見た。
何考えてるか分からなくて、いつだって冷静で、振り回されてるのは私だけだと思ってた。
でも今の東、全然違う。なんか、余裕なく見える。しかも、ちょっと拗ねてる。
東の手、まだ頬に触れてる。体温が少し低めの大きな手。