君に捧げるアイラブユー
そろそろ、学校も近づいてきたし、北見からは離れたほうがよさそうだ。
わざと、歩く速度を亀速度にして、北見の背中を見ながら歩く。
もし、これが東だったら…とかなんとかまたあることないこと考えて。
東だったとしても、北見ほどではないけれど、ファンもたくさんいるわけで。現に昨日、思い知ったし。
私が隣にいないことに気づいてないのか、はたまたどうでもいいのか。北見は何も言ってこないけれど。
……もし、これが東だったら。
東だったら、きっとすぐ気づくんだろうな。
「あれ、西宮?どうしたの?」って、少し困ったみたいに笑いながら振り返ってくれるんだろうな。東はそういう人だ。
今度は、堪えきれなかったみたいにため息が漏れた。小さく吐き出した息は朝の空気に溶けていく。
……考えても仕方ないのに。東のこととか、昨日のこととか。ぐるぐる考えたって、どうせ答えなんか出ない。分かってるのに、頭の中から消えてくれない。