君に捧げるアイラブユー
三木は最初こそ「ふーん」みたいな顔して聞いてたのに、途中から明らかに目が面白がる形に変わって、
「すぐり、チョロすぎ」って笑いながら言ってきたけれど、それでもいいって思ってしまうのがさらに救いがない。
だって東だよ?東にあんな顔されて、あんな声で「お願い」とか言われて、平常心でいられる方がおかしいでしょ?
午後の授業は、本当に一文字も頭に入ってこなかった。
先生が黒板に何を書いてるのかもぼんやりしてて、ノートは開いてるのに意味のない線ばっかり増えていく感じ。
なのに頭の中はずっとさっきの東で、頬に触れられた感触とか、少しだけ困った顔とか、
「天馬だけずるい」って言ったときの声とか、そういうのばっかり何回も再生される。
ねえ東、あれってどういう意味だったの。
友達としての嫉妬?それともただの冗談?そうやって考えれば考えるほど、正解が分からなくなるのに、考えるのをやめられない。