君に捧げるアイラブユー
言葉にした瞬間、自分の胸がちくりと痛んだ。聞きたくない。でも気になる。知りたい。でも知りたくない。そんな複雑な気持ちだった。
「さっきの見たらそう思うけど……」
三木も苦笑いを浮かべる。だよね。誰だってそう思う。あんなの好きな人にしかしない距離感だ。そう思ったのに。
「でも、北見とお似合いって言われてるらしいよ」
「……そっち!?」
北見!?だって北見だよ?私は頭の中に北見の顔を思い浮かべる。
適当で、自由で、何を考えているか分からなくて、いやまあ、ナンバーワンと言われてるくらいだから顔は整ってはいるし、実際モテるけれど!あの不愛想男とお似合いって!?
……いやいやいや。ないでしょ。
どう見たって違う。どう見たって南野さんが見ているのは東だ。
さっきの様子を思い出す。東に向ける笑顔。東に触れる手。東を呼ぶ声。その全部が特別だった。そして何より、私を睨んだ。もし北見が好きなら、私に敵意を向ける理由なんてない。
そう考えると余計に答えは一つしかない気がした。
今までだって東を好きな女の子はいた。人気者なんだから当然だ。可愛い子もいたし、積極的な子もいた。でも、あそこまであからさまな敵意を向けられたのは初めてだった。
………私は東の何でもないのに。
………ただの元クラスメイトなのにね。