君に捧げるアイラブユー
『大丈夫?』
『う、うん』
とりあえずそう答えるしかなかった。本当は全然大丈夫じゃない。むしろ不安しかない。だけど三木をこれ以上心配させたくなくて、私は曖昧に笑って席を立った。
そして連れて来られたのがここ。校舎の最上階。屋上へ続く扉の前。昼休みだから人通りもほとんどなくて、静かな空間だった。
南野さんは一番上の段に腰を下ろしていた。私は数段下で立ち尽くしたまま。彼女は足を組むでもなく、自然な姿勢でこちらを見下ろしている。絵になるな、なんて場違いなことを思った。
やっぱり可愛い。近くで見ると余計に可愛い。肌も綺麗だし、睫毛も長いし、なんで同じ人間でこんなに違うんだろう。
「ねぇ、突っ立ってないで隣座りなよ」
そう言われても……いや、そう言われても困るんだけど。
「何してるの?」
南野さんは膝に頬杖をついて、少しムスッとした顔を向けてきた。
これは……従うしかなさそう。
断れる空気じゃない。というか、断ったらもっと面倒なことになりそう。