君に捧げるアイラブユー
「……私、中学の時にも一度汀に振られてるの」
「……え?」
中学の時にも? じゃあ――。
私が見たあの告白は……初めてじゃなかったの?
南野さんは私の反応を見て、はあ、と小さくため息をついた。そのため息には諦めにも似た色が滲んでいる。そして膝を抱えるように腕を回した。
「それでもずっと好きだから…今までその気持ちだけで頑張ってきたよ」
私は何も言えない。言葉が出てこない。だってその一言だけで伝わってしまったから。
彼女がどれだけ長い間東を見てきたのか。 どれだけ好きでいたのか。 どれだけ傷付いてきたのか。
「でも……汀は一生私のことは好きにならない」
その言葉と同時に、彼女が腕を抱く手に力が入った。
制服の袖をぎゅっと握りしめる指先。必死に何かを堪えているように見えた。
私の胸も苦しくなる。
私よりも、ずっと南野さんのほうが東を想っている。ずっと長い時間をかけて、ずっと真っ直ぐに。それは誰が見ても分かることだ。