君に捧げるアイラブユー
コンビニに入ってからも、正直アイスどころじゃなかった。
冷凍ケースの前に立っているのに、何が置いてあるのか全然頭に入ってこない。というか、今の私にアイスを味わう余裕なんてあるわけがない。
喉は緊張でカラカラだし、心臓はずっと落ち着かないし、本当なら何も食べたくなかった。でもせっかく寄り道に誘ったのに何も買わないのも変だし、何より東がすごく楽しそうだった。
「どれにしよー」
冷凍ケースを覗き込みながらそう呟く東を見て、私は思わず笑いそうになる。かわいい。なんでアイス選んでるだけでかわいいんだろう。この人。
私は今から告白しようとしてるんだよ?もっと考えることあるでしょ。
なのに東が真剣にアイスを選んでいる姿を見ているだけで胸がいっぱいになる。ほんと重症だと思う。
結局、ふたりでパピコを買うことになった。
しかも自然な流れで半分こ。
半分こ。
公園まで歩いて、近くのベンチに並んで座る。夕方の風が少しだけ涼しい。遠くでは子供たちが遊んでいて、蝉の鳴き声も聞こえる。
東がパピコをぱきっと半分に折る。その音だけで無駄に緊張する自分が嫌になる。
「はい」
どうぞ、と手渡されたパピコを受け取る。指先が少しだけ触れた気がした。たぶん気のせい。