君に捧げるアイラブユー
冷たいパピコを握ると、熱くなった手が少しだけ冷やされた。気持ちいい。でも心臓は全然落ち着かない。たぶん今、生きてきた中で一番緊張している。
だって今から私は好きな人に告白しようとしている。しかも相手は東だ。
引き留めたはいいものの、どうすればいいのか分からない。何から話せばいい?どうやって好きって言えばいい?
「西宮、何かあった?」
ふと声をかけられて顔を上げる。隣を見ると、東が少し眉を下げていた。心配そうな顔。
……こういうところ。こういうところなんだよ。すぐ気付く。私が無理している時も、落ち込んでいる時も、何でもないふりをしている時も、東は気付いてしまう。
誰よりも優しくて、誰よりも人を見ている。だから好きになった。
ぐっとパピコを持つ手に力が入る。
逃げるな。今日言うって決めたでしょ。
そして勢いのまま、一気にパピコを吸った。冷たい甘さが喉を通る。
「え、早!」
その瞬間、キーンと頭が痛くなった。冷たさが一気に頭まで突き抜ける。痛い。でもちょうどよかった。その痛みのおかげで少しだけ冷静になれた気がした。
私は小さく息を吸う。逃げるな。今しかない。そう思った。