君に捧げるアイラブユー
……あれ。なんか、冷たい。いや、冷たいっていうほどじゃない。たぶん他の人からしたら普通なのかもしれない。
でも、東をずっと見てきた私には分かる。いつもより少しだけ素っ気ない。声の温度が低い。
どうして?私、何かした?
頭の奥に嫌な記憶が蘇る。あの日の保健室。東が急によそよそしくなった時のこと。
あの時の胸の痛みを、身体が覚えてる。もしまた避けられたらどうしよう。もし嫌われてたらどうしよう。
そんな考えばかりが一気に押し寄せてきて、心臓がドッドッと嫌な音を立て始める。
でもだめ。東の前で不安そうな顔したくない。重いって思われたくない。私は必死に呼吸を整えた。
「東、何かあるなら言って?気になるよ」
気になるなんてもんじゃない。本当は怖い。東の機嫌一つでこんなに心が揺れる自分が情けない。
でも好きだから仕方ない。
東は私の言葉を聞いて、何か言おうとして、やめて、また口を開いて閉じた。
そんなふうに迷う東を見るの、珍しい。私は息を呑んで次の言葉を待つ。やがて東は観念したみたいに小さく声を出した。
「……天馬と何喋ってたの」