【完結】Blackberry
抗争
20 No. 1
side新田亜美
私は名実共に夜の銀座のNo. 1だった。
一ノ瀬燐牙の後ろ盾を手に入れてからは、その地位は揺るぎないものとなった。
そう、私は一ノ瀬燐牙の《《女》》である。
とはいえ、燐牙とは夜のお付き合いが定期的にあるだけで、別に俺の女だと言われた訳でも無かった。
だけど、私は確かに彼が好きだった。
冷たい表情は誰をも寄せ付けないが、私と同じく隠れた傷が見え隠れした。
そんな燐牙を…
愛しているのかもしれない…
だけど、最近彼からの連絡は無く…
会う回数もめっきりだった。
キャバクラの女達が、アイツはもうババァだから捨てられたんじゃね?…とか根拠の無い噂話をしているのをなん度も聞いた。
確かに、私はもう29歳。
キャバクラではいい年だろう。
もうそろそろ水揚げしても良い頃だった。
別にそう言った声かけが無い訳じゃ無い。
だけど、私は燐牙と…
その夢を諦めきれないまま、私は今日も胸の空いたドレスに袖を通して、接客に出る。
「いらっしゃいませ〜♪
んもぅ!
会いたかったんだからぁ!」
などと、嘘を並べつつ、胸を押し当てる。
いつも通りの接客だ。
その時…
「亜美さん、燐牙さんが来られましたけど…」
「え、そう!?
すぐにVIPルームにお通ししてよ!」
私が喜びの表情で言うと…
黒服は少し困ったような表情になった。
「いえ、それが女性連れのようですが…」
「え、女性…?」
また、別の店のキャバ嬢でも連れてきたのだろうか?
もちろん、燐牙と関係を持っているのは、私だけという訳では無いのだ。
「いいわ。
2人とも、私のお客さまでしょう?
お通しして。」
私はNo. 1たる堂々とした態度でそう言った。
そして、客がはけてきたのて、化粧直しを入念にして、燐牙の元へ向かった。
「いらっしゃいませ〜♪
燐牙さーん、寂しかったぁ!」
「あぁ…
今日は少し話があってな…」
彼は珍しく歯切れ悪くそう言った。
「なになにー?
あ、いつものロックでいい?」
私がいつものテンションでそう言うと、彼は隣の女をチラリと見て首を横に振った。
隣の女はキャバ嬢では無かった。
見たらわかる。
癖だろうか?ブラウンのソバージュみたいな柔らかそうな髪に、ぽってりとした桜色の唇、目は三日月型で泣きぼくろがあった。
何と言うか…
儚げで美しい女だった…
「亜美…
お前との関係はもう終わりにする…
俺とは別れてくれ…」
彼は酒の入ったグラスを受け取る事もせず、そう言った。
心臓を撃ち抜かれた気分だった。
「な、な、なんでぇ…?」
理由は何と無く分かっていた。
隣の女だろう。
でも、そう聞かずにはいられなかった。
私は名実共に夜の銀座のNo. 1だった。
一ノ瀬燐牙の後ろ盾を手に入れてからは、その地位は揺るぎないものとなった。
そう、私は一ノ瀬燐牙の《《女》》である。
とはいえ、燐牙とは夜のお付き合いが定期的にあるだけで、別に俺の女だと言われた訳でも無かった。
だけど、私は確かに彼が好きだった。
冷たい表情は誰をも寄せ付けないが、私と同じく隠れた傷が見え隠れした。
そんな燐牙を…
愛しているのかもしれない…
だけど、最近彼からの連絡は無く…
会う回数もめっきりだった。
キャバクラの女達が、アイツはもうババァだから捨てられたんじゃね?…とか根拠の無い噂話をしているのをなん度も聞いた。
確かに、私はもう29歳。
キャバクラではいい年だろう。
もうそろそろ水揚げしても良い頃だった。
別にそう言った声かけが無い訳じゃ無い。
だけど、私は燐牙と…
その夢を諦めきれないまま、私は今日も胸の空いたドレスに袖を通して、接客に出る。
「いらっしゃいませ〜♪
んもぅ!
会いたかったんだからぁ!」
などと、嘘を並べつつ、胸を押し当てる。
いつも通りの接客だ。
その時…
「亜美さん、燐牙さんが来られましたけど…」
「え、そう!?
すぐにVIPルームにお通ししてよ!」
私が喜びの表情で言うと…
黒服は少し困ったような表情になった。
「いえ、それが女性連れのようですが…」
「え、女性…?」
また、別の店のキャバ嬢でも連れてきたのだろうか?
もちろん、燐牙と関係を持っているのは、私だけという訳では無いのだ。
「いいわ。
2人とも、私のお客さまでしょう?
お通しして。」
私はNo. 1たる堂々とした態度でそう言った。
そして、客がはけてきたのて、化粧直しを入念にして、燐牙の元へ向かった。
「いらっしゃいませ〜♪
燐牙さーん、寂しかったぁ!」
「あぁ…
今日は少し話があってな…」
彼は珍しく歯切れ悪くそう言った。
「なになにー?
あ、いつものロックでいい?」
私がいつものテンションでそう言うと、彼は隣の女をチラリと見て首を横に振った。
隣の女はキャバ嬢では無かった。
見たらわかる。
癖だろうか?ブラウンのソバージュみたいな柔らかそうな髪に、ぽってりとした桜色の唇、目は三日月型で泣きぼくろがあった。
何と言うか…
儚げで美しい女だった…
「亜美…
お前との関係はもう終わりにする…
俺とは別れてくれ…」
彼は酒の入ったグラスを受け取る事もせず、そう言った。
心臓を撃ち抜かれた気分だった。
「な、な、なんでぇ…?」
理由は何と無く分かっていた。
隣の女だろう。
でも、そう聞かずにはいられなかった。