私の従者は…
「すみません。お嬢様はこの後卒業パーティーの準備で忙しいんです。そういうのはお控え願います」
そう言うとその生徒は去って行ったが、お嬢様はそれが告白だという事に気づいていなかった。
そういう面に関してはなぜか鈍感なのだ。
でも執事という立場を言い訳に自分の気持ちを伝えられない俺よりあの生徒の方が何倍も良いのかもしれない。
中学生になったら、高校生になったらといつまでも進まないままだ。
そんな事を思いながら1度帰宅し服を着替える。
今日の衣装はお嬢様が仕立ててくれたものだ。 
その後、お嬢様を呼びに行くと出てきたお嬢様はとても綺麗だった。
「伊織もとてもかっこいいわ」
顔を真っ赤にして褒めてくれるお嬢様は可愛い。
「ふふっ。ありがとうございます。お嬢様もお綺麗です」
やけに激しく聞こえる胸の鼓動を抑えながら素直な感想を言う。
「ありがとう…」
ずっと顔を赤くして下を向いているお嬢様と共に会場へ向かった。
「お嬢様、下ばかり見ていないでこちらにも向いています欲しいです」
「あっごめんなさい…その…今日の伊織があまりにもかっこいいから恥ずかしくて…」
「ありがとうございます。本当に嬉しいです。でもそんなに直球で言われるとこっちまで照れてしまいます」
「あっごめんなさい」
お嬢様は鈍感なくせに直球だ。
それを受け取るこっちも覚悟が必要なくらいに。
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